第48章 小川龍斗が怖くて失禁する

「もちろんだ」

工藤達央は薄く笑って答えた。

その返事を聞くや、咲子は小さな拳にふっと息を吹きかけ――目の前のテーブルへ、容赦なく叩き込んだ。

ガァンッ!

実木のテーブルがひっくり返り、床へ叩きつけられる。

分厚い無垢材。テーブルの上には、さらに厚手のガラス板まで載っていた。

だが――咲子の一撃は、それらを理不尽に踏み潰した。

パリンッ!

ガラスが砕け散り、次いで、硬いはずの木の表面に穴が穿たれる。拳の形そのままの、深い窪み。

その光景に、今井錦司も小川龍斗も、そしてレストランにいた客たち全員が凍りついた。

数百人が集まるロビーが、いっせいに息を止める。

しん、と音が消え...

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